パジャマペディア
繊維、生地などの素材のこと。睡眠、健康のお話までパジャマ、睡眠百科事典です。パジャマは襟ありと襟なしのどちらがいいの?メリット・デメリット

パジャマには襟が付いているものと、付いていないものがありますが、そもそも襟って何のために付いているの?という素朴な疑問もありますよね。ということで今回はパジャマ襟の種類から、メリット・デメリットをご紹介してみたいと思います。
1.襟(カラー)の種類
スタンダードカラー
いわゆる一般的な襟です。シャツカラーとも言います。ワイシャツなどはほとんどこちらですよね。パジャマの襟もこちらが多いのではないでしょうか。
スタンドカラー(立ち襟)
チャイナ服や学ランなどのイメージが強いのではないでしょうか。特徴としては首廻りを覆ってくれるため、パジャマの襟としては防寒性に優れています。
当店では冬用パジャマのデザインとして採用しています。第一ボタンを留めなければ、一見スタンダードカラーのようになるデザインにしています。
バンドカラー
スタンドカラー(立ち襟)の一種で、ノーカラー(襟無し)の状態にバンド=帯状の布を付けた襟の形です。
元々は1300年頃にフランス・ノルマン地域の貴族により、寒さを凌いだり、ノーカラーの補強のために考案されたとされ、スタンドカラーの起源とも言われていますが、現在では襟の幅が狭いものが多いので、防寒性・耐久性といった機能面よりも見た目重視になっていると思われます。
当店でもおしゃれなデザインのパジャマがほしいということでバンドカラーをお求めになられる方が多いです。
オープンカラー(開襟)
アロハシャツなどが代表例ですね。通常のシャツに対して、第一ボタンがなく、胸元が開いた、いわゆる開襟(かいきん)のことです。
スタンダードカラーと同じくらいパジャマの襟としてはポピュラーなのではないでしょうか。
パイピングが付いたものもあり、機能面で優れているというよりも、おしゃれな見た目が人気です。首元が寒くて苦手という方もいらっしゃるので、当店の開襟タイプは隠し第一ボタン付で首元も留めることを可能にしています。
フラットカラー
襟腰(襟の折り返しから下の、首に沿って立っている立ち代(しろ)の部分)がない平らになっている襟のことをフラットカラーと言います。
襟無しのノーカラーを好まれる方の中で、襟の立ち代に違和感を感じて嫌だという方もいらっしゃるので、そういう方はフラットカラーはおすすめです。
襟部分自体のデザインは様々ですが、丸みのある女性らしい、かわいらしいものが多いような気がします。当店でもレディース用でレースやテープを付けたデザインのものを現在企画中です!
テーラードカラー
テーラーとは「紳士服の仕立て屋」という意味で、ジャケットやコートなどに使われるしっかりとした襟のことです。パジャマ自体のデザインとしてはめったにお目にかかることはないかと思いますが、つくるパジャマではお客様からのご要望でお作りしたことがあります。
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2.襟ありパジャマのメリット
保温性が高い
冬の寒い時期に襟があるのとないのでは温かさがかなり違います。首には身体の大切な神経が集まっている部分で、首を冷やすと首の筋肉が硬直し、自律神経に支障をきたし、不定愁訴などの原因にもつながります。それだけ首を温めることは大切です。とくに冬の身体が冷える時期は気を付けるようにしましょう。
首元を温めるデザインとしては、立ち襟のものなどが一番温かいです。
当店ではヒートネックコットンパジャマです。
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他にも襟ではないですが、タートルネックのパジャマもあります。
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また、当店では他にも色々な襟つきのデザインのものがありますが、そこまで保温性を重視した襟のデザインでなくても、あるのとないのとでは体感温度としてかなり違うのは事実です。
デザインの幅が広がる
襟にも様々なデザイン・形があるので、襟があることで、パジャマにデザインの幅が広がります。前述した襟の種類に対して、淵にテープやパイピングを挟んでみたり、レースを付けてみたりと様々なデザイン性をもたすことができます。たかがパジャマ、されどパジャマです。自分の好みに合ったものをおしゃれに着こなしたいですよね。最近では災害時にそなえて外にも出られるよう、また急な来客や宅配物の受取に出られるようなデザインのパジャマがほしいというお客様もたくさんいらっしゃいます。
3.襟ありパジャマのデメリット
夏は暑い
当然ですが、夏は暑いため、襟のないノーカラーのデザインの方が人気です。夏は冷房をつけるため、首元を冷やしたくないという方もいらっしゃいますが、襟があるだけで体感温度としてはかなり変わるため、やはり襟なしの方が涼しく夏用のパジャマには向いています。
乾きにくい
冬用のパジャマは生地が厚手のものが多いです。ただでさえ洗濯物が乾きにくい冬、厚手の衣類は特に乾きにくいですよね。さらに、襟の部分は生地が2枚合わさっていたり、襟芯が入っていたりと余計乾きにくい…。
また、お風呂あがりに髪の毛が濡れた状態で襟付のパジャマを着てしまうと、髪の毛が長い方だと、襟が濡れてしまい、長時間乾きにくかったりします。髪の毛が長くない男性の私からすると、思いもよらなかったデメリットですが、たしかに襟が無いデザインではこういった不都合は発生しませんよね。
4.襟なしパジャマのメリット
夏涼しい
襟がないとやはり夏場は涼しいです。襟があるだけで体感温度でけっこう違うように感じます。ちなみに、ネクタイを付けているだけで体感温度が2℃変わると聞いたことがありますが、襟あり、襟なしのパジャマを着用してどれくらい体感温度が違うのかサーモグラフィーで比較試験などをしてみるのもおもしろいかもしれませんね!
見た目がパジャマっぽくない
襟があるとどうしてもパジャマっぽくて嫌という方がいらっしゃいます。さきほど、色々な襟の形・デザインがあることはご紹介しましたが、たしかに襟があるパジャマはほとんどの場合、「あ、パジャマ着ているな」という感じですよね。ただ、襟がないデザインだとパジャマというよりルームウェアっぽい感じになるため、まだ部屋で過ごすにもパジャマで過ごしている感覚が少ないため、好まれる方がいらっしゃいます。ちなみに、当店では襟あり・なしに関わらず、様々なディテールをこだわり、あまりパジャマっぽく見えないよう工夫をしています。
敏感肌の方におすすめ
パジャマは普段着と違い、襟が付いていると、寝るときにどうしても首元に襟が当たってしまいます。アトピーや敏感肌の方にとっては特にチクチク感や異物感、痛み・痒みを感じてしまうデザインです。首元は身体の中でもデリケートで異物感を感じやすい部分なので、なおさらですよね。
オーダー枕をお使いの方に向いている
最近、話題のオーダー枕。使われている方も多いのではないでしょうか?オーダー枕は自分に合った高さなどを何mm単位でオーダー枕専門店の方が作ってくれるものです。つまり襟が付いているとこの微妙な高さが狂うことになるので、オーダー枕を使っていらっしゃる方は実は襟なしパジャマの方が良いんですよね。これは私もお客様から聞いて「なるほど!」と思った話です。
5.襟なしパジャマのデメリット
冬は寒い
こちらも前述の襟ありパジャマのメリットと同様ですが、襟のついていないパジャマは圧倒的に寒いです。これは私もつくづく思うことです。よほど理由がない限りは首元は出来るだけ冷やさない方が良いので、冬は襟ありがおすすめです。
6.まとめ
体質や季節に合わせて、使い分けることがおすすめです
いかがでしたでしょうか?パジャマの襟は、見た目の好みだけでなく、体質や季節なども関係しているんですね。
アトピー、敏感肌の方にとっては襟無ししか選択肢はないかもしれませんが、そうでなければ冬は襟付のもの、特に立ち襟タイプ、スタンドカラーが間違いなくおすすめです。夏は暑がりの方は襟がない方が涼しくお過ごしいただけますし、ちょっとおしゃれさを求められる場合はバンドカラーが涼しくておすすめです。
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