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静電気が起こりにくいパジャマの選び方と対策

冬になると乾燥して起こりやすくなる静電気。実はパジャマの素材と静電気の起こりやすさには密接な関係があります。今回は静電気が起こりにくいパジャマの選び方と静電気対策についてご紹介します。

 

 

1.そもそも静電気はなぜ起こる?

摩擦によって起こります

静電気は、二つの物体がこすれ合うことで発生します。コンセントから流れる電気は常に電子が動いて電流が流れるため、「動電気」といい、摩擦によって起こる電気は流れずにその場で静かにたまっているため、「静電気」といいます。地球上にあるすべてのものは、プラスとマイナスの2種類の電気をバランスよく同じ数だけもっていますが、物体同士がこすれ合うことで、どちらかにマイナスとプラスにかたよってしまいます。そのとき、プラスとマイナスの電気が引き合うことで電流が流れてビリッ!と感じます。

プスチックの下じきを髪の毛にこすりつけると


小さい頃、プラスチックの下じきを髪の毛にこすりつけて髪の毛を逆立てて遊んだことはありませんか?下じきも髪の毛も普段はプラスとマイナスの電気をバランスよくもっていますが、下じきで髪の毛をこすることで、マイナスの電気が下じきに移動し、下じきはマイナス、髪の毛はプラスの電気を帯びます。そして下じきを持ち上げると髪の毛のプラスの電気と下じきのマイナスの電気が引き合い、髪の毛が逆立ちます。

ドアノブをさわるとビリっと感じる


また、ドアノブにさわるとビリっとするのも、体にたまったプラスの電気が、ドアノブのマイナスの電気と引き合って電流が流れるためです。他にも、プラスの電気を帯びやすいウールのセーターの上にマイナスの電気を帯びやすいアクリルのジャケットなどを羽織ると、セーターにジャケットがくっつき、脱ぐときにバチバチと音をたてるのも同じ原理です。

2. 静電気が起こりにくく、肌にやさしい素材とは

帯電列が近い素材同士は静電気が弱い


二つの物体をこすり合せたときに、プラスの電気を帯びやすいものと、マイナスの電気を帯びやすいものがあり、帯びやすさの順番に並べたものを「帯電列」といいます。この帯電列がはなれているもの同士のほうが強い静電気が起こり、近いものどうしは弱いです。

綿とポリエステルの着合わせは強い静電気が起こる


綿や麻、絹などはお互いプラスの電気を帯びやすい同士なので、お互いこすれ合っても強い静電気は起きません。ある対象物に対して、綿布を1分間高速回転(約400回転)でこすり付けた結果の耐電圧(V)を測る帯電性の試験(JIS-L-1094 摩擦耐電圧測定法)で、綿は1,000V、シルク(絹)は1,700V、人が感じる静電気は2,000V位なので、このあたりはセーフですね。それに対し、ウールやポリエステルは3,500Vなので、綿の肌着などと着合わせると静電気を感じてしまう組合せと言えます。

天然繊維は帯電解消されやすく、合成繊維は帯電が続きやすい

綿や麻、シルクなどの天然繊維は親水性なので、帯電しても直ちに漏洩して帯電状態が解消されます。
それに対し、疎水性の合成繊維では電気抵抗が大きく、摩擦帯電した静電気は周囲に逃げることができず、帯電が継続されることになります。
皆さんも綿毛布などに比べ、ポリエステルの毛布が冬場にパチパチなったり、ほこりなどがつきやすい経験をされたことがありますよね?
同じ生地でも天然繊維か、合成繊維・化学繊維かで、電気的性質が異なるため、天然繊維はいくら摩擦帯電してもすぐに電気が逃げてあたかも静電気が発生していないように見えるけれど、ポリエステルなんかはすぐに静電気が発生するという風に見えているわけですね。
(一般社団法人 日本衣料管理協会発行:繊維製品の基礎知識 参照)

綿や麻、絹のパジャマは肌に近い帯電性なので肌にやさしい

前述のとおり、帯電性が近い素材の着合わせだと静電気が起こりにくいことが分かりましたが、肝心の人の肌は綿、麻、絹と近い帯電性なので、やはりお肌に優しい素材だと言えます。それに対し、アクリルやポリエステルなどはマイナスの電気を帯びやすく、帯電列がかなり遠いため、肌とは静電気が起こりやすい組合せなので、肌にやさしい素材とは言えません。素肌に着る、肌着やパジャマはやはり綿、麻、絹などの天然素材がお肌に良いです。また、レーヨンは指定外繊維ですが、帯電列が近いのでお肌にはやさしいと言えます。

3. 静電気が起こりにくくするには

静電気と湿度・温度との密接な関係


静電気が発生しやすい環境は温度25度以下、湿度20%以下で、気温が低く、乾燥しやすい冬に起こりやすいのはそのためです。人間が電気を帯電していても、湿度が高い時は空気中に水分が多いので、空気中の水分を通してすばやく電気は逃げてしまします。夏は湿度が高く、物体に溜まる電気が少なく「バチッ! 」とまで行かないのに対し、湿度が低い冬は空気中に水分が少なく、電気を流す逃げ道が少ないため、人間や物体に電気がたまりやすく、金属に触れた際などに一気に電流が流れ、「バチッ! 」と放電されてしまいます。

エアコンや加湿器などで室内温度・湿度を調整する


ただ、静電気が発生しやすい環境が温度25度以下、湿度20%以下だからといって、エコ的に暖房25度以上に設定する方は少ないかと思います。実際、環境省も冬の暖房時の室温の目安を20℃に推奨しています。温度は20度程度に設定して、室内の湿度を50%~60%ぐらいに調整しておくと、静電気がおきにくくなるため、加湿器などをエアコンと併用するようにしましょう。また、観葉植物に水をあげることでも、部屋の湿度をあげる効果があります。

肌や髪の毛を保湿する


静電気は対象物同士の摩擦によって発生するものなので、手とドアノブ、素肌と衣服などの間に生じる静電気を起こりにくくするには、ハンドクリーム、保湿クリーム、ヘアオイルなどで、肌や髪の毛の乾燥を防ぐようにしましょう。

ビリっとなる前に放電をする

ドアノブなどを触る前に、1度近くの壁や着ている服などを触って放電しましょう。ドアノブの素材はステンレスのものが多いですが、ステンレスも帯電列でいうとマイナスの電気を帯びやすく、プラスの電気を帯びやすい人の体や綿の衣服などとは強い静電気が起きやすい組合せです。ですので、人の体の帯電列に近い素材、木の壁や綿の衣服などを触ることで、ゆっくり電気を通して、先に放電するようにしましょう。もちろん、触るものがステンレスやプラスチック、ポリエステルの素材のものでは、ゆっくり放電するどころかそのときに強い静電気が起こるのでご注意を。。

吸湿性、吸水性のよい天然素材のパジャマを選ぶ

綿や麻、絹などの天然素材は吸湿性、吸水性に優れています。つまり繊維の分子自体が湿気や水とくっつこうとする性質があります。反対に、ポリエステルやアクリルなどの化学繊維は繊維の分子自体が湿気や水とくっつこうとしません。つまり吸湿性・吸水性の高い綿、麻、絹の方が、吸湿性・吸水性のないポリエステル、アクリルに比べて乾燥しにくく静電気が起こりにくい環境を作り出す素材であると言えます。

パジャマと布団カバー・シーツを綿、麻、絹を選ぶ

先述のとおり、素肌に直接着るパジャマは人の肌の帯電列に近い綿や麻、絹が良いのですが、寝ている間に摩擦するお布団カバーやシーツなども同様に綿や麻、絹などの天然素材にすることで静電気は起こりにくくなります。また、先述のとおり、ゆっくり放電してくれる効果もあるためなおさらです。

4.まとめ

天然素材のパジャマを選びつつ、体や室内が乾燥しないように心掛けましょう

静電気は摩擦することで発生する、帯電列が離れているものほど強い電気が流れる、乾燥していると発生しやすい、という3つの特徴があります。ですので、まずは体に直接触れる肌着やパジャマ、その着合わせを見直しましょう。体と帯電列の近い、綿などの天然素材のパジャマや寝装品を選び、お肌の保湿をし、室内を乾燥しにくい環境にすることが大切です。

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