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スーピマ超長綿サテンパジャマの豆知識

こんにちは、店長の岩本です。最近、お店で洋服を見ているときでも「スーピマコットン」という名前をしばしばお目にかかりませんか?市場でもよく出回っている「スーピマコットン」ですが、世界三大コットンのひとつとも言われ、実は非常に希少価値の高いコットンなんです。そんなスーピマの中でもさらに超長綿(ちょうちょうめん)というスペシャルなコットンでお作りしたサテンパジャマが新登場です。スーピマって何?超長綿は何がすごいの?ということで、今回はスーピマ超長綿のサテンパジャマに関する豆知識をご紹介します。

 

1.スーピマコットンとは

アメリカ産、世界三大コットンのひとつです

アメリカ産・ピマ綿の中でも、米国スーピマ協会が定める厳しい品質基準を満たした高級ピマがスーペリアピマ、略してスーピマ綿です。

高温・乾燥地帯のカリフォリニア州、アリゾナ州、テキサス州、ニューメキシコ州でしか採れず、全世界で栽培されている綿花の1%にも満たない、大変希少なコットンです。

2. 超長綿とは

繊維が長く、高級な衣類などに使われるコットン

超長綿(ちょうちょうめん)とは繊維の長さが平均35mm以上ある綿のことで、通常の綿の繊維は約25mm程度なので約1.4倍を誇ります。

全世界の綿花の5%程度の生産量しかないため、高級衣類などに使われることが多いです。

3. なぜ高級衣類に使われるのか

超長綿は高品質な細い糸を作れる

実は生地業界では、高級な衣類⇒高級な生地⇒高級な糸というある程度のセオリーがあります。では、高級な糸とは何か?それは糸の細さにあります。

糸は細ければ細いほど、繊維の長い原料(コットン)を使わなければ作れません。短繊維では糸を紡績する際にブチブチとちぎれてしまい、作ることができないためです。超長綿のように繊維長が平均35mmまでいかないまでも、一般的な25mmを上回る長い繊維のコットンは長綿(ちょうめん)などと呼ばれ、細い糸を作るのに使われます。

ただ、長綿は超長綿のように平均35mm以上を約束されたものではないので、一般消費者には分からない微妙なレベルですが、ロットによって品質や耐久性などにバラつきが生じる可能性があります。超長綿は平均35mm以上を約束されているため、品質レベルを落としにくい安定感があります。コストは高くつきますが、安心の品質証明と言えるわけです。

糸の太さ細さについて

糸の太さ細さを糸番手(ばんて)という単位であらわし、番手数が多いほど糸は細くなり、番手数が小さいほど太くなります。

一般的なワイシャツなどでは40番手程度のものが多く、60番手だと細番手クラスになり、80番手で極細番手クラス、100番手くらいになるとあまりお目にかかれない超細番手クラスです。細番手糸になればなるほど高価になります。

ちなみに当店のスーピマ超長綿のパジャマは80番手の糸を使用しています。

カード糸とコーマ糸について

繊維を紡績して糸を作りますが、原料であるコットンから短い繊維や細かなゴミを取り除き、繊維の束であるスライバーを作ることをカード工程と呼び、その後にさらに細かく短い繊維を取り除き、櫛(くし)で梳(す)かすように繊維を平行にすることをコーミング工程と言います。

コーミング工程を経た糸をコーマ糸、経ない糸をカード糸と呼びます。60番手以上の細い糸を作るにはコーマ糸でないと作ることは難しいです。

40番手でもコーマ糸はあり、カード糸で作られたものより高品質です。20番手などの太い糸を作るのであればカード糸で十分というのが生地業界の認識としてあります。また当然、コーマ糸の方が高価です。

スーピマ超長綿の証明について

スーピマ超長綿はアメリカで収穫されたものですが、糸に紡績するのは別の国であることが多いです。

当店のパジャマもアメリカで収穫されたスーピマ超長綿をインドで紡績して糸にしたものをインドネシアで織りあげて、大阪で染めをして最終的な生地にしたものを使用しています。

こういう生産工程を経ていますが、もちろん正真正銘のスーピマ超長綿です。糸にするためにインドに出荷するときにわたを包んでいる袋のことを単位としてベールと呼びます。1ベールにつき、わたが200kgくらい包まれているのですが、スーピマコットンの場合、1ベールあたりのわたの平均繊維長が約38mmであることが資料からも証明されています。

超長綿でない綿を原料にした糸でも平均35mm以上の繊維長のものがありますが、コーミングした結果、たまたまロットによって平均35mm以上になったものなどもあるため、確実に平均35mm以上を約束できないというところが、超長綿を原料にした糸との大きな違いです。

4. 細い糸を使うメリット

生地が柔らかくなる

生地を柔らかくする要素として「糸の細さ」×「織り方」×「染め加工」の3つがあり、その中でも「糸の細さ」が一番重要です。

例えば、同じ平織の打込み本数200本(※)の生地でも40番手に比べ、60番手の糸を使用する方が明らかに柔らかくなります。最終の染め工程で柔軟剤を入れたり、風合いを出す後加工などをして柔らかくすることも可能ですが、私も今まで色々な生地を企画し、オリジナルの生地を作ってもらい、特に生地を柔らかくすることにこだわって、色々なことを試してもらってきましたが、やはり原料の「糸」が一番大切だと痛感しました。いくら最終加工で柔らかくしようとしても限界があり、元々の原料の「糸」の細さによる柔らかさには当然勝てません。

もちろん加工も大切ですし、生地を企画する上ではおもしろいんですよ。料理でいうならば、原料である糸は食材、最終の染め加工は料理人の腕の見せどころといった感じでしょうか。美味しい高級食材であれば、よっぽど調理を失敗しない限り美味しいでしょうし、たとえそこまで高級食材でなくても料理人次第、美味しいと感じる料理になる…。でも、元々の食材の良さが一番大切ですよね?あくまで私の個人的な意見ですが。。

(※打込み本数…1インチ間におけるタテ糸とヨコ糸の合計本数)

生地に光沢が出やすくなる

生地に光沢を出す要素として、「織り方」×「糸の細さ」×「原料・繊維の種類」の3つが挙げられます。

織物には三原組織といって平織、朱子・繻子(しゅす/サテン)織、斜文(しゃもん/綾)織の3つがあります。その中でも経糸と偉糸の交差する点をなるべく目立たないようにして、経糸または緯糸を長く浮かせた織り方であるサテン織り(朱子織)が、平織・綾織と比べ、断然光沢が出ます。

また、シルクやポリエステルなどのフィラメント糸などの長繊維を用いることでも光沢が出やすくなります。ただ、シルクはフィラメント糸である生糸ではなく、絹紡糸(けんぼうし)という短繊維のものを用いても、綿繊維に比べると光沢が出るので、やはり蚕が糸をつくりだす過程でできるフィブロインタンパクという層の三角の断面が作りだすプリズム効果によって光沢が生まれるため、糸の種類だけでなく、わた原料にも要因があると言えます。そして、最終的に同じ糸で同じ織り方をしても、糸を細くするだけでも光沢はより増します。

軽い生地を作りやすい

生地を軽くする要素として、「糸の打込み本数」×「糸の細さ」があります。

打込み本数とは織物の糸を使用している数のことで、具体的には1インチ(2.5cm)間にタテ糸とヨコ糸の合計本数のことです。同じ打込み本数であれば、糸の細さが細いほど生地の重量は軽くなり、厚みも薄くなります。パジャマやシャツなどに使われる生地であれば、40番手糸の打込み本数200本くらいが一般的ですが、40番手くらいで200本より少なくなると、軽いというより、スカスカな薄手の生地という感じになります。

では、20番手などの太い糸だと、120本くらいでもスカスカの薄い生地という感じではないですが、柔らかさがあまりない生地という感じになります。ちなみにガーゼなんかは40番手で100本前後のものが多いです。ダブルガーゼで200本前後が多いですね。60番手で200本くらいだと比較的軽い生地と言えます。

80番手で200本だと薄手の生地になるので、サテン織りなどは280~320本くらい打込み本数があるものが多く、それでも一般的な生地に比べ30%くらい軽くなります。柔らかく、軽くしようとすると、糸を細くするのは避けられない条件と言えます。

5.まとめ

スーピマ超長綿はサテンパジャマに最適

美しい光沢、ドレープ性、さらっと滑らかな肌触り、そんなサテンパジャマの特徴を最大限に引き出すのは細番手糸です。そんな細番手糸を作るのに超長綿は最適です。超長綿を使ったニット地など、様々な生地がありますが、やはりサテン生地に使われる方が多いのはうなずけます。ぜひ一度、そんなスーピマ超長綿でお作りしたサテンパジャマをお試しくださいませ!

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