パジャマペディア
繊維、生地などの素材のこと。睡眠、健康のお話までパジャマ、睡眠百科事典です。バスローブの選び方とおすすめの素材

高級ホテル等でよく見るバスローブ。
あまり馴染みがない方も多いかもしれませんが、実は私たち日本人にこそバスローブはおすすめなのです!
今回はバスローブの選び方やおすすめの素材、その歴史までご紹介いたします!
お客様の快眠を追求するパジャマ専門店「つくるパジャマ」
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目次
1.バスローブとは
そもそもローブとは?
ローブとは、「ゆったりとした着丈のある衣類」のことを言いますが、そのデザインのルーツはインド発祥のバニャンという衣服だと考えられています。バニャンはシャツやトラウザーの上から着るガウンの一種で、屋内着として男性の間で着用されていました。また、ゆったりしたシルエットで着物のような前開き(ガウン)のデザインでした。
このバニャンが18世紀ヨーロッパの知識人や哲学者の間で好んで着用されるようになると、屋内着として着用されていたバニャンは外着用の衣服として人々に浸透していきました。
また、当時のヨーロッパでは、シャツは下着の一部として考えられていたため、人々は楽に羽織れるバニャンを着ることで、さっとお出かけできるようになったんだとか!
バスローブの誕生
バスローブというと濡れた身体を拭く為に、入浴後に使うものと考える方が多いかもしれませんが、その起源は 18世紀頃ローマで蒸し風呂に入浴する際に熱気から身体を保護し、裸を隠すために着ていたローブと言われています。それが次第に入浴後に着るバスローブとして応用されていったと考えられます。
2. 日本発バスローブ?「浴衣」の歴史
バスローブは海外のものですが、日本の「浴衣」も昔から湯上りに着る衣類としてバスローブと似た役割をもっていました。浴衣の起源は古く、平安時代には「湯帷子(ゆかたびら)」と呼ばれており、蒸し風呂に入る際に熱気から身体を守るために着用されていました。そしてそれが次第に「身拭い」とよばれ、湯上がりに着るものとして、現代のバスローブに似た用途で浸透していきました。江戸時代になると風呂上りに着てそのまま外出できる浴衣は庶民にも広く知られるようになり、柄も華やかで現在の夏祭りに着るようなオシャレな浴衣へと変わっていきました。
こうしてみると、バスローブと浴衣が同じような経緯で生まれたことがわかりますね! また、時代の変化とともにデザインや素材が変わったことで、本来の用途とは違った形でバスローブや浴衣を楽しむ方が多くなりました。
3. バスローブを着用するメリット
バスローブをバスタオルの代用品として使われることもありますが、バスローブは単にバスタオル代わりになるのではなく、着用することで様々なメリットがあります!!着用することでどんな効能があるのかを知ることで、より快適なバスローブ生活を楽しむことができます!

正しくクールダウンして湯冷めを防ぐ
入浴後は身体がポカポカで、何回体を拭いてもすぐに汗が出てくるなんてことはありませんか?
これは入浴後の体が温まっているからですが、この状態でパジャマを着ると汗で濡れてべたつくだけでなく、湯冷めの原因となります。湯舟に浸かる方が多い日本では特によくあることだと思います。
そこでおすすめなのがお風呂上りにバスローブを着ることなんです。入浴後の汗が気になってパジャマに着替えなかったり、汗をかいた状態でパジャマを着ると、結果的に湯冷めしてしまいます。しかし、お風呂上りに軽く水分を拭き取ってからバスローブを着ることで、芯から温まった身体をバスローブが包み込み、ゆっくりと汗を吸い取ってくれます。目安としてはお風呂上りの汗が引いて体温が落ち着くまでのおおよそ10分程度です。この間に入浴によって温められた深部体温を正しくクールダウンしてくれるので、自然と体を眠りにつきやすい状態にしてくれます。パジャマに着替える前のスリープセレモニー(入眠儀式)の一環として取り入れてみてはいかがでしょうか。

身体をしっかりと保湿して乾燥させない
入浴後、私たちのお肌はどんどん水分が奪われ乾燥していきます。
脱衣所に出る前に湿度が高くなった浴室内で軽く体の水分を拭き取ってから、脱衣所でバスローブを着用すれば、入浴後の体表面の水分の過剰な蒸発を抑えてくれます。こうすることで湯冷めを防ぎ、お肌を保湿するお手伝いをしてくれます。
さらに!バスローブを着ている間にお肌のお手入れをすればより効率的に保湿ができるので、入浴後の美容タイムにもバスローブは最適です!ロングヘアーの方なら、濡れた髪が背中にあたってもバスローブが水分を吸い取ってくれるのも嬉しいポイントです!

忙しいママパパも嬉しいバスローブ
子育て中のママパパにも、実はバスローブはとってもおすすめなのです!
子どもとのバスタイムはまさに一大イベント!一緒に入って、さあ出ようと脱衣所に出てからが大変…。濡れた体を拭こうにも、なかなかじっとしてくれないので、自分のことは後回し。濡れた体のままリビングに行かないよう、動き回る子どもを抑えて拭いたり、服を着せたり。こんな忙しい湯上がり支度のときでも役立つのがバスローブです。
浴室から前に先にバスローブを羽織れば、子供のお世話をしているうちに濡れた身体を拭いてくれます。支度をしながら体の水分を拭き取ってくれるので、あとは落ち着いたころにパジャマに着替えるだけです。バスローブが体を包んでくれているので体の水分が過剰に蒸発することを防いで、湯冷め予防にもなります!
また、子どもにバスローブを着せることも非常におすすめです。子供たちが元気に身体を動かせば動かすほどバスローブが身体を拭いてくれるのです!さっと羽織らせるだけで簡単に着脱できてラクチンで、さらにフード付きのバスローブなら一緒に髪も拭いてくれます!

マタニティにもおすすめなバスローブスタイル
しっかりゆとりがあって授乳しやすいガウンタイプ
マタニティ用バスローブのなかには、ポンチョのようにかぶるタイプのバスローブもありますが、当店のバスローブはガウンタイプを採用しています。ガウンタイプなら付属のベルトで簡単にサイズ調整ができるだけでなく、授乳の際にも生地が邪魔になりにくいのでおすすめです!産前から産後まで長くお使いいただけて、パジャマやルームウェアの上からガウンとしても着られる万能な1着です。
4. バスローブの選び方 ~サイズ編~
パジャマと違って、「バスローブは普段使わないのでサイズ選びはどうすればいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。そこで、バスローブのサイズ選びの際に気をつけていただきたいポイントをご紹介いたします!
着丈
バスローブは本来、濡れた身体を拭くものなので着丈が短すぎてしまっては、全身を包み込むことはできません。かといって長すぎる裾を引きずったり、転倒の危険性があります。最も理想的なサイズ感は、着丈が膝下から踝までの長さになる長さです。つくるパジャマのバスローブなら自由に着丈の長さも変更できるので、自分好みのサイズ感でお楽しみいただけます!

裄丈
着丈が決まったら次は裄丈のサイズを見てみましょう。
バスローブは肩の部分が大きく落ちるようなデザインになっているものが多いので、サイズ選びでは袖丈の長さではなく、裄丈を参考にしていただくのがおすすめです!そのあとで、裄丈の長さを目安に、袖丈を短くしたり長くすると良いかと思います!目安としましては、入浴後のスキンケアなどでバスローブを着るときに、体の動きの邪魔にならないよう少し手首にかかる程度の裄丈が理想的です。袖口も大き目になっているので、パジャマやルームウェアの上にガウンのように羽織っても袖口が窮屈にならず快適です♪
また、当店の作務衣を既にご着用いただいている方は、バスローズのサイズ感は作務衣と非常に近しくなっているのでご参考にしていただけるかと思います。

5. バスローブの選び方~素材編~
バスローブと聞くとタオル地の真っ白なバスローブをイメージされる方も多いかと思いますが、その種類は意外と豊富で用途も様々です!自分の着用シーンに合わせて適切な素材のバスローブを選んでみてください。
定番のタオル地バスローブで極上のリラックスタイムを
まず、最も一般的な生地がタオル(パイル)地です。お風呂上りの濡れた身体を拭くのには非常に適した素材で、バスタオルの代わりとしてお使いいただけます。
バスタオル代わりにしたい方は吸水性やふわふわの肌触りのものを選ぶのがおすすめです。しかし、吸水性を重視しているためやや厚手の生地のものが多く、濡れた体のまま着ると水分で生地が重くなってリラックスするどころか、むしろ疲れてしまう可能性も。バスローブを着用する際は軽く体の水分を拭いてから着用されると、バスタオルが濡れすぎず快適です!

お肌が敏感な方にはガーゼ生地のバスローブを
お風呂上りに着るバスローブですが、パジャマの代わりに寝間着として着用する方もいらっしゃいます。バスローブならパジャマよりも締め付けが少ないので、お肌にあたる面積を少なくすることができ、お肌が弱い敏感肌の方はもちろん、マタニティにもおすすめです!
また、パジャマやルームウェアの上から羽織るときでも、タオル地に比べ軽量だから快適です。さらに、通気性・速乾性に優れていて日々のお手入れもパイル地のバスローブに比べて楽々なので、ガーゼ生地バスローブは大変おすすめです!
当店の3重ガーゼ生地は使い始めからお肌に馴染むような独特の風合いが特徴です!特別なふっくら感によってできるガーゼの層に、たっぷりの空気が含まれやさしい暖かさが生まれ、秋冬に非常に人気の生地です。

冬場は断然起毛素材のバスローブ
冬場は寒くてタオル地やガーゼ生地では保温性が気になる方には、起毛素材がおすすめです!吸水性や速乾性は他の素材に比べると劣るので、バスローブとしてではなくガウンとして着用する方が多いですが、抜群の保温性で冬場でも着用していただけます。
6. 正しい着用方法
襟合わせは女性が「左前」、男性が「右前」
日本の浴衣・着物は男女ともに、左襟が上になる「右前」ですが、バスローブは洋装ですので、男女で着方が違います。女性は左襟を下にする「左前」、男性はその逆の「右前」が正しい着用方法ですが、自分の着用しやすい方で着ることがリラックスするためには重要です!またつくるパジャマのバスローブは左右対称のデザインなので「右前」「左前」どちらでも着用していただけます。
また、ベルトの結び方もリボン結びや方結びなどご自身の好みで結んでみてください。ベルトで簡単にサイズ調整できるので、体型の変化にも対応できます。ガウンとして着用する場合は、ベルトは結ばずに前を開けて着るとホテルにあるバスローブのような高級感があります。また、下にパジャマやルームウェアを着ていても、窮屈にならないゆったりサイズで快適♪
バスローブの結び方
紐の結び方に決まりはありませんが、おへその当たりで結ぶのが一般的です! 結び目がジャマになるときは体の真ん中からずらして横の方で結んでも大丈夫です。
女性の場合はかわいくリボン結びにするのもいいですが、バスローブは紐も含めて生地が分厚いので長さが短いと結びにくいものもあります。
7. おすすめのバスローブ
サラふわ !両面パイルニットバスローブ
他社のパイル製バスローブより約20%も軽く、さらに一般的なパイル製バスローブは肌にあたる裏面はツルっとしたものが多いのですが、弊社のバスローブは両面パイル素材なのでより快適に着用していただけます。また、ニットなので伸縮性もあり、ガウンタイプでリラックス感抜群♪襟元はボリューム感があってかわいく、小顔効果も期待できます。
バスローブといえば「ホワイト」のイメージがある方も多いかと思いますが、当店では他にもネイビーやグレーもご用意しておりますので、白では汚れが気になるという方にもおすすめです!
着用される際は濡れた状態ではなく、身体を軽く拭いてから着用していただくことをおすすめしております。
- 両面パイルで裏表どちらも素肌に優しい
- 一般的なパイル製バスローブより20%軽量
- ニットの伸縮性でリラックス
- 高級感あるかわいいパイピングとガウンタイプ
ゆとりのあるデザインとサラふわの肌触り、また、伸縮性があり軽いので一日中着ていられます。 部屋着・パジャマの上にガウンとしてさっと羽織るだけでも、おうち時間を格上げしてくれます。
ふっくらあったか♪3重ガーゼバスローブ
手間暇をかけた特別な製法で、柔らかい風合いと程よいシワ感、ボリューム感のあるふわっと暖かい生地になりました。赤ちゃんのおくるみにも使われるガーゼ素材だからお肌にもやさしく素肌に着るバスローブにはおすすめです。
お風呂上り、体の水分を拭き取った後に着ていただいても、寝間着として着ていただいても快適にお過ごしいただけます!
- 素肌にやさしいふわふわの肌触り
- 優れた通気性、吸水・吸湿性
- ガウンとしても重宝する高級感のあるカラー
パイルなどのタオル地で作られたバスローブが主流の中、すべてガーゼで作られたバスローブは意外と少ないんです。当店の三重ガーゼバスローブは、内側までガーゼ!敏感肌の方や赤ちゃんがいるご家庭の方に是非着ていただきたい、やさしいオールガーゼのガウンです。
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- 岩本悠資
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- 1983年10月・京都生まれ
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- 同志社大学・経済学部卒。上級睡眠健康指導士。
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- 寝装品メーカー「岩本繊維株式会社」に入社後、心地よい肌触りで快眠できるパジャマに最適な素材を日々研究中。
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- 2017年11月にオーダーパジャマ専門店「つくるパジャマ」を開店
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- 趣味
- 寝ること、育児、音楽鑑賞、お酒
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