パジャマペディア
繊維、生地などの素材のこと。睡眠、健康のお話までパジャマ、睡眠百科事典です。甚平の特徴とおすすめの素材

夏の部屋着の定番であり、お祭りなどでも着用されることの多い甚平。
今回はその特徴と、甚平におすすめのデザイン・素材をご紹介いたします。
1.甚平(じんべい)とは
男性や子供が着る部屋着
「甚兵衛(じんべえ)」とも表記される甚平。その名は「甚兵衛羽織」に由来するとされています。元は兵士のための羽織として作られた甚平ですが、男性や子供用の部屋着として、女性の浴衣と同様、お風呂上りなどに室内で着るものとして認識されています。昨今では、甚平にさまざまなデザインや素材が採用されており、夏祭りなどで男性が浴衣の代わりに甚平を着用する姿も多くみられます。甚平は、部屋着・パジャマとしてはもちろん、簡単な外出にも使える、使い勝手のよい夏の装いです。
2. 甚平の特徴
動きやすく、くつろげるデザイン
甚平は、涼しく動きやすい半袖と短パンが特徴です。前を合わせて紐を結ぶだけなので、誰でも簡単に着ることができます。また、紐の結び方でサイズを合わせやすいのもポイント。汗をかいても肌と密着せず、暑い夏でも快適に過ごすことができ、ゆるっとしたデザインでくつろぐことができます。
寝苦しい夏の夜もひんやり快適
夏のパジャマはTシャツだという方も多いのではないでしょうか。Tシャツは風が通りにくく、速乾性にも欠けており、実はあまり快適に眠れないということも。裸で寝る場合にも、汗が蒸発して寝冷えしてしまう可能性があります。そんなときにぴったりなのが甚平です。紐だけで着脱できるため熱がこもりにくく、通気性・速乾性ともに優れた素材で作られる甚平は、熱中症対策にうってつけであるといえます。
3. 甚平のデザインの選び方
肩部のデザイン
一般的な甚平は、胴体の部分と袖の部分がタコ糸で縫われており、肩の部分に隙間を作ることで、風通しを良くするための工夫がなされています。しかし、冷房の効いた部屋で過ごす際には少し寒いと感じることも。
つくるパジャマの甚平は、肩部に隙間がないデザインになっています。冷房の効いた部屋で過ごすときや少し肌寒い夜の外出、パジャマとして甚平を着用する場合には、一般的なものよりも、肩部がつながったものを選ぶといいかもしれません。
作務衣との違い
形が似ており、袖と裾の長さだけが違うように見える作務衣と甚平ですが、実はさまざまな違いがあります。甚平は夏に着用するものと仮定されているため、肩部が開いていたり涼しく軽い素材で作られており、着用する時期が限られています。一方で、肩の部分もつながった長袖と長ズボンの作務衣は、素材によってはオールシーズン着ることができます。また、くつろぐことを目的とした室内着である甚平に比べ、禅僧が労働(作務)のために着用していた作業着が元になっている作務衣は、作業しやすいよう袖と裾にゴムを入れられるようになっているのも特徴です。用途が幅広く、サイズ選びも難しくないことから、父の日などのギフトとして購入されることも少なくありません。以上の違いを踏まえて、季節や自分の着方に合った方を選んでみてくださいね。
4. 甚平の素材の選び方
さらさら重視なら麻・リネンを
甚平の生地といえば、麻やリネンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
- 優れた吸水性
- ひんやりとした生地感
抜群の吸水性を誇る麻の甚平は、暑い夏にぴったり。たくさん汗をかいてもべたつくことなく、さらっと快適に過ごせます。
肌触り重視なら綿・ガーゼを
肌へのやさしさが気になる方におすすめしたいのが、綿やガーゼの甚平。
つくるパジャマでは、
- 柔らかく肌触りがよい
- 薄くて強い生地で通気性を
というように、清涼感とやさしい肌触りを両立させた甚平で、よりくつろいでいただけるように。ぜひお試しください。
5. おすすめ甚平
夏の定番!涼しい近江ちぢみ 麻甚平
こちらの甚平の特徴は、
- 天然繊維の中でも一際涼しい
- 清涼感のあるシボ加工
- 麻なのに軽く柔らかい
- 爽やかで明るいオリジナルカラー
ゆとりのあるデザインとシボ加工で、汗をかいても肌に密着しません。その吸水力はなんと綿の4倍!触れるたびにひんやり涼しく、ほどよいシャリ感の甚平は、暑い夏を乗り切るための部屋着・パジャマにぴったりです。
肌触りのよい 一重ガーゼ甚平
こちらの甚平の特徴は、
- 一般的な甚平の約半分の軽さ
- 抜群の通気性・吸収性
- 和晒製法が生み出す極上の柔らかさ
- お洗濯も安心♪ 丈夫な生地
なんといっても肌触りのよいガーゼ。余分な熱をため込まずに放出してくれる通気性抜群のガーゼは、一重でありながら思いっきりお洗濯もできる安心の強度。汗を素早く吸収してくれるので、べたつく心配もありません。
ほどよいシャリ感のフランスリネンパジャマ
こちらの甚平の特徴は、
- ひんやり心地よい素材
- 軽くて動きやすい
- 麻特有のチクチク感がない
- こだわりの「天然生成り染め」
クールクラッシュ加工によって、麻のシャリっとした涼感は残しつつも、ふっくらとした柔らかさを実現した甚平。自然の色を生かす染め方で、見た目にも”やわらかるい”リネンパジャマです。
ゴワゴワしない やわらかエアリーリップルパジャマ
こちらの甚平の特徴は、
- とにかく軽い!動くたび風が通る
- 汗もかいてもべたつかない
- 華やかで高級感のある生地
- 軽くて薄いのに丈夫
麻やリネンの生地では、ゴワゴワとした肌触りが気になるという方におすすめ。「さざ波」を意味するリップル加工によってぽこぽことしたやわらかい生地は、汗をかいても肌に密着せず、さらっと快適に過ごせます。
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- 岩本悠資
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- 1983年10月・京都生まれ
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- 同志社大学・経済学部卒。上級睡眠健康指導士。
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- 寝装品メーカー「岩本繊維株式会社」に入社後、心地よい肌触りで快眠できるパジャマに最適な素材を日々研究中。
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- 2017年11月にオーダーパジャマ専門店「つくるパジャマ」を開店
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- 趣味
- 寝ること、育児、音楽鑑賞、お酒
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