パジャマペディア
繊維、生地などの素材のこと。睡眠、健康のお話までパジャマ、睡眠百科事典です。シニア・高齢者向けのパジャマ|おすすめの形と素材

60代、70代、80代以上のご年配の方、いわゆるシニアと呼ばれる方で、2L、3L、4Lといった大きいサイズのパジャマをお求めの方がたくさんいらっしゃいます。
今回はそんな大きいサイズをお求めのご高齢の方に人気のパジャマをご紹介します!
どんなパジャマが着やすいの?入院のことも考えるとどんなデザイン、素材がいいの?
ご本人や代理で探していらっしゃる皆様もぜひご参考になさってください。
目次
1.メリット:熱がこもりにくく、蒸れにくい
前開きのパジャマ
パジャマには大きく分けて、前開き(まえあき)タイプとかぶりタイプがあります。
・前開きタイプ→ボタンが付いていて、開けて、腕を袖に通して着用できる
・かぶりタイプ→ボタンが付いていない、頭からかぶって着用する
つまり、ご高齢の方の場合、
・健康な方でも腕があがりにくい
・肘などの関節を曲げると痛い
といったお悩みを持たれている方も多いため、前開きパジャマの方が着用しやすいです。
また、介護状態の方の場合、
・介護・介抱する側も前開きパジャマの方が着させやすい
さらに、入院される場合、
・前開きの方が、管(ドレーンチューブ)を通しやすい
このような理由で前開きタイプが人気です。
伸縮性のあるニット素材のパジャマが人気
・ガーゼ、サテンなどの織物
→伸縮性がないため、かぶりパジャマなどは着にくい
・ニットなどの編物
→伸縮性に優れているため、着脱が楽
→入院時、点滴や問診のときもめくりやすく便利
ご高齢で体が大きい方や、お腹やバスト、ヒップなどが大きい方には伸縮性があるニット素材の方が断然人気です。
ニット素材であれば、かぶりパジャマでも比較的着やすいですね。
入院時も便利ですし、寝返りができる方であれば、伸縮性のあるニット素材の方が寝返りもうちやすいです。
伸縮性のないガーゼやサテン素材の場合、少し大きめのゆとりのあるサイズを選ぶことで寝返りしやすくなります。
ちなみにつくるパジャマではぽっこりお腹の方のためにウエストゴムをゆるめにすることも可能ですので、お申し付けください。
2.首元、手首、足首を冷やさないものが人気
襟付きのパジャマ、首元まで締まるパジャマ
首は身体の大切な神経が集まっている部分で、首を冷やすと首の筋肉が硬直し、自律神経に支障をきたします。若く、健康な方はまだ気にならない方も多いかもしれませんが、ご年配の方はとくに注意することが必要です。
ストールなどを着用されるのも良いでしょうし、襟が少し付いているだけでも、付いていないデザインと比べ、首元の冷えがだいぶ変わります。
夏でも涼しい環境は大切ですが、首元はできるだけ冷やさないよう気を付けましょう。
また、見た目的に襟がないデザインの方が女性らしくて好きという方は、首まわりが開きすぎていない、第一ボタンを締めると首元までつまっているものがおすすめです。
長袖のパジャマ
寒い冬はもちろんですが、夏でもエアコンがきいた部屋であれば、半袖はおすすめしません。肘や膝、手首や足首などの関節を冷やさないようにしましょう。
手首や足首の薄い皮膚のすぐ下を太い動脈が通っており、ここを冷やすと体全体が冷えてしまいます。肥満体質の方、体が大きい方は比較的、暑がりで、汗をかきやすい方が多いですが、ご高齢の方は関節など冷やさないよう注意しましょう。
夏は七分袖、七分丈のパジャマもおすすめ
エアコンはあまり好きはじゃないため、夏の夜でも扇風機や窓などを開けて、そこまで涼しくないお部屋の環境でお過ごしの方には、七分袖・七分丈のパジャマもおすすめです。
関節を冷やさず、長袖より涼しくお過ごしいただけます。
3.綿などの天然素材のパジャマを選びましょう
吸湿性が高く、蒸れずに快適
人は寝ている間でもコップ一杯分の汗をかきます。汗には運動などをしてダラダラ流す水分の汗だけでなく、水蒸気として皮膚から発散する汗があります。
寝ている間、目には見えなくても水蒸気の汗を出しているため、この水蒸気をよく吸う素材でなければ、夜中に蒸れて起きてしまい、快眠を妨げる原因となってしまいます。
・綿や麻、シルクなどの天然素材→吸湿性が高く、水蒸気の汗を良く吸い、蒸れにくい
・ポリエステルなどの化学繊維→吸湿性がなく、水蒸気の汗を吸わず、蒸れやすい
洗濯にも丈夫で、実は清潔で衛生的
・ご高齢、介護を受けている方はパジャマを汚す機会が増える
・肥満の方は汗をかきやすい
・薬を常用されている方は異常に汗をかいてしまう
このような理由で必然的に洗濯の頻度も増えてしまいますよね。
綿はお洗濯にも丈夫なので、汗や皮脂汚れなどがたまりやすいパジャマには最適な素材です。
綿は親水性といって水を好みくっつこうとする性質があります。つまりお洗濯の際、水とくっつこうとするため、皮脂汚れや油汚れなどが押し出される形になります。
逆にポリエステルなどは親油性といって、油を好みくっつこうとする性質があるため、洗濯しても油分をはなそうとしないため、キレイに汚れが落ちにくいです。
汚れが落ちにくいと雑菌やばい菌が繁殖しやすく、臭いや肌トラブルなどの原因になります。
ポリエステル素材には抗菌加工、消臭加工などの製品が多いのは実はそのためなんですね。
綿製品は何も加工しなくても汚れが落ちやすく清潔です。
4.春~秋は天竺ニットのパジャマがおすすめ
薄手で柔らか、ほどよく伸縮
綿100%の天竺ニットで、比較的薄手なので、春秋におすすめです。
とくに、入院される場合は病院内の冷暖房などの空調が適温になっていることが多いため、暑すぎず、寒すぎで、こちらのパジャマがオールシーズン一番おすすめです。
高級なTシャツなどに使われる生地で、柔らかくほどよく伸縮性がありリラックスした着心地です。
5.冬はスムースニットのパジャマがおすすめ
ほどよく厚手でフィット感が抜群、体温逃がさない
綿100%のスムースニットで、ほどよく厚手なので、冬におすすめです。
また、肌沿いがよくフィット感があるので、体温を逃がさず温かさをキープします。
伸縮性が抜群なので、着脱も楽で、寝返りもうちやすいです。
6.寒がりな方には冬は裏起毛スウェットのパジャマがおすすめ
温かさ抜群で首元・手首・足首もしっかりガード
綿100%の裏起毛スウェットで、抜群の保温性で寒がりな方におすすめのパジャマです。
起毛させているため、温かいのはもちろんですが、首元・手首・足首の三大首をしっかり保温するデザインのため、ご高齢の寒がりな方に最適です。
こちらもほどよく伸縮性があり、快適です。
7.おすすめのオーダーメイドサービス
ズボン裾口にゴム入れ
夜中にトイレに行く際、裾を踏んで転倒しないようにと、裾にゴムを入れられる方も多いです。
また、冬だと裾がめくり上がらないように、また風が入ってこない防寒として、裾口や袖口にゴムを入れられる方が多いですね。
袖丈、ズボン丈を短くできます
バストやウエストなど横に大きくても、身長が低い方も多いです。そんな方のために袖丈、ズボン丈を短くするオーダーメイドサービスも多くご利用いただいています。
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